給湯器のお手入れ方法

フィルター詰まりを防いで温度のトラブルを防ぐ、また定期的な点検で安全の確認を行う。

給湯器のお手入れ

給湯器のお手入れ

給湯器の中身をお手入れするには、知識と技術がなければ危険ですので素人がむやみに開けたりいじったりしてはいけません。給湯器は普段カバーがついているため、中身がそこまで汚れるということはありません。

わたしたちが出来るお手入れとしては、給湯器の外装部分、そして浴槽の循環フィルターがあります。外装部分に葉っぱやホコリがたまると、不完全燃焼を起こす場合もあり、また循環フィルターが詰まると温度が適温にならないトラブルが起きることがあります。この部分を定期的にお手入れするだけでも、給湯器を長く使っていくことができるため、ぜひお手入れしていきましょう。また、石油給湯器ではオイルタンクが別で置いてあると思いますが、オイルタンクもお手入れすることで内部にサビが発生することを防ぐことができます。

お手入れをすると共に、点検も行って安全確認をしていきましょう。そして10年目にはメーカー点検を行ってプロの目から安全確認をしてもらうことで、故障を早く見つけてもらい修理で直る場合があります。

  1. 給湯器まわりを確認
  2. 給湯器の循環フィルターを掃除
  3. 石油給湯器のお手入れ
  4. 10年目は点検を依頼する

給湯器まわりを確認

まずは給湯器の回りを確認します。給湯器は家の中に設置されている場合と、家の外に設置されている場合がありますが、まれに戸建て住宅だと2階の外壁に取り付けられていることがあり、身を乗り出したり危険な体勢をとらなければならないようであれば、無理はしないようにしてください。できる範囲で確認します。

給湯器には給気・排気する部分の穴があいていますが、そこがホコリやゴミ・葉っぱ・枝などで詰まっていないかを確認してください。もし詰まってしまうと不完全燃焼を起こす場合があります。

地面に置いて設置するタイプの給湯器の場合は特に、落ち葉や物で囲っていないかをチェックしましょう。

狭い場所に取り付けられている場合、前方の建物や出入り口と排気口が近すぎると危険な為(排気がうまく出来ない・排気熱が高い)、排気口を別方向へ向けるためのアダプターが取り付けられています。アダプターにもゴミがたまっていないかチェックしてください。

また、熱をリサイクルして熱効率を上げる「エコジョーズ」を使用している場合、汚水扱いとなるドレン排水を排水口まで送る配管が設置されています。側溝などに流すタイプの場合は、配管の先が詰まっていないかも確認しておきましょう。また配管が割れたり、穴があいていないかも点検します。

その他には、給湯器にススがついていないか、焼けたような跡がないか、錆びている・汚れがひどくないか、給湯器から変な音が出ないか、大きい音がでないか、水漏れしていないかなども合わせてチェックしましょう。

給湯器の循環フィルターを掃除

循環アダプターは、浴槽にあるお湯が出てくる部分の丸い部品のことです。フィルターに髪の毛や皮脂・ゴミ・入浴剤などの汚れが蓄積すると詰まってしまい、お湯の温度が適切に測れなくなり適温にならないなどのトラブルが起きることがあります。ここは小まめに掃除していきましょう。

まずは給湯器の電源をリモコンから切っておきます。循環アダプターのフィルターは左に回すと外すことができます。フィルターは目が細かいので、歯ブラシなどで水洗いをしてください。水洗いが完了したら、再度取り付けて止まるまで右に回して取り付けます。正しく取り付けられていない場合は不具合を起こすので注意してください。

石油給湯器のお手入れ

石油給湯器は、石油(灯油)を燃料にしてお湯を沸かしますので、別で石油を貯めておくオイルタンクがあります。オイルタンクに水が混じると、オイルタンク内に錆ができ不完全燃焼を起こす危険がありますので、定期的に水抜きを行います。

水抜き、オイルタンクの下にある水抜き用の穴から行います。まず灯油を受けるための容器やコップを置いて、少しずつバルブを開けます。もし液体が分離している・または濁りが見られる場合は、それが出なくなるまで排出していきます。分離も濁りもなくなったら水抜き完了ですので、出した灯油はガソリンスタンドなどに持って行きましょう。

10年目は点検を依頼する

給湯器は10年目が寿命になることが多く、メーカーでも耐用年数が10年と決められています。そのため、10年目にメーカーから「あんしん点検」のお知らせが来ますので、ぜひプロの目での点検を行ってもらいましょう。メーカー保証は有料で10年まで延ばせる場合があり(例:ノーリツ安心プランS)、10年経つ前に点検案内がきますと、無償で点検してもらえます。保証期間外の場合、約8000円~9000円程の点検料がかかります。

あきらかな故障が既にみられている場合は、点検料+修理費+今後の故障修理費を考えると、新しい給湯器へ交換した方がトータルコストは安いため、ぜひ交換も考えてみましょう。